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アサヒコムをご覧の皆さん。 映画「MW-ムウ-」は色々と考えられる作品です。 その色々というのは、観てもらえれば分かると思います。 特に「善とはなにか、悪とはなにか」とか、「決まっている事は全部正しいのか」とか。 そういうもの、色々と考えれる作品になっています! ので、ぜひ観て色々と考えてください。 お願いします。
—善と悪の二面性を意識的に演じ分けましたか?
善とか悪とか考えなかったですね。もうとにかくあの〜、気持ちで動いている感じにすればいいな〜と思いました。 なんか結城に対する気持ちはあって。で、これは犯罪でよくないことで、と思うけど、こっちの気持ちが強いから、手伝ってしまってとか。 ん〜、なんか、ん〜、ま、でも実際そうじゃないですか。とも思うし。 あの〜、やっぱり、人の気持ちって、なんかこう、そういう決まり事では抑えられない部分がありますよね。
例えば、殺人を犯してしまう、テロをやってしまうとかというのも。 それも、では「なぜ人を殺してしまってはいけない」「法律で決まっています。」「なぜ法律で決まってしまっているんですか。」 「それは人がやってしまうことだからだめって決めてる」じゃん。ていう。 そういうの面白いなと思います(笑)
—苦悩する賀来役を演じて、山田さん自身が「痛み」を感じる事はありましたか?
痛みはないですね。気持ちよかったですね。 観てて、出来上がりとかを観てて「すげぇ、色々と考えれるなこれ。確かに、善も悪もねぇな」みたいな。 法律が正しいわけではないし、なんか。 法律…、まぁそれに添っていきるのが一番生きやすいんだろうけど。ちょっと楽になった感はありますね、これ(映画)観て。 自分で思った事はこれでいいんだ。それが正解不正解でなく、でもそれを人に否定される、もあれだし、否定する権利もない…。
—共演者の玉木宏さんとは「こういった演技にしたいね」という話はしましたか?
ないですね。 あんまり、ん、多分、毎回か分かんないですけども、多分、あんまそんな話しないと思います、ぼく(笑) なんか、その人にはその人のやりかたが、あって。どこを一番見せたいか、みんなそれぞれ違うから、それあるだろうし。
—演技で一番苦労したところは?
ずっと葛藤というかモヤモヤしているじゃないですか。ゆうきに対しての思いと、そうやって法律が決まっていることで、その中で、どうしたらいいのか。 だからやっぱり、普段僕もちょっとしたことでもなんでもこう、モヤモヤモヤモヤ答えを決めつけないように、ずっと考えるようにしてたんですよ。 まず最初に、玉木さんと芝居している時に、楽しそうですよね。やっぱり向こうはあの結城ですから。 で、俺はずっとなんかもう「あ〜。あ〜」となってる。 「ちくしょう、いいな玉木さんは面白そうで。結城がよかったな、俺賀来、こんな毎日…」ぐずぐず、ぐずぐず。 って思ってると、それが表情に出るから。、それを使えばいいや。ふふ(笑)
—作品を通じて、政治や社会、世界に対する見方は変わりましたか?
そうですね。 だからといって別に、政治をもうちょっと勉強するとか、新聞を読むようになったとかという具体的なあれはないんですけど。 「警察がすべて正しい」「法律が正しい」「軍が正しい」とかではないと。 メディアが発表しているものがすべて事実ではないんだ、うそもいっぱいあるんだな、とか。操作されているものも、作られているものもあるし。 っていうのを考えたら、それで楽になりましたね、 別になんかもう、自分なりの全部考え方でいればいいんだな、と思うようになりましたね、何に対しても。
—手塚作品について
いつの時代でも、結局その何も変わらないことをやっているんじゃないのかと思うんですよね。 だから色あせないんじゃないのかなと、手塚さんのは。 ”善と悪”もそうだし。”決まり事”も”差別”もなんでも。 いつの時代でも絶対に変わらないものだから、色あせないんじゃないのかと思いましたね。
—今後、俳優として、どうありたいですか?夢や展望は?
そうですね…。 面白いことをずっとやっていたいなと思うんですけど。 面白いとずっと思っていたいし、自分のやっていることとか。 あんまり深い事は考えないですけど、単純に「これから一年ラブストーリーを3本やります!」というのは面白くないじゃないですか(笑) 興味湧かない(笑)
そういうので色んな役をやってたいし、色んなストーリーやってたいし、というのはありますけど。 「俺はこうなりたい!これを目指している!なにか賞をとりたい!というのはないですね。
—ここにきて一気に「弾けた」印象がありますが…。
そうですね、抑えられてたけど、色々あるんですが(笑) 色々できるようになったので、じゃあ今色々できるから、色々やろう。 やりたくても出来ないことがいっぱいあったので。
—リスペクとしている人は?
いっぱいいますね(笑) 尊敬する人はいっぱいいますけど、すごいな〜と思う人はいるけど。そうなりたいな〜、とかは以外となくて…。 もうもうもう、…とてもいすぎて分かんないです(笑)
ミュージシャンでも絵描きでも俳優でもそうだし、コメディアンでもそうだし。いっぱいいますね、監督とかも。 でも難しいですよね。役者も生きているうちの作品、芝居が全部いいわけじゃないから。この人はいい!とも言い切れないし。 この作品のこの人よかったなとかあるけど…。うん。
↓記事上でのコメント表現(編集されたもの)(http://www.asahi.com/video/showbiz/TKY200906260060.html)
「手塚さんの作品は古びない。時代が変わっても、何も変わらないものを描いている。善と悪、法律や道徳、差別、社会の決まりごと、標準とか平均、普通とは何か。どれも、今、改めて考えさせられることばかり」
「善とか悪とかの枠組みを意識せず、(賀来の)その時の気持ちを想像して、それに従った」
「玉木さんは、アクションがたくさんある結城役だから楽しそうじゃないですか。なのに、僕は葛藤でもやもやしている役。玉木さんをうらやむ気持ちを、神父役の演技に生かした」
「人間の行動に正解、不正解はない。ひとは他者に否定されないし、他者を否定する権利もない」
「これまでラブストーリーが多かったが、今、(力がついて)やりたいことができるようになった。これから、もっと面白いことをしたいし、演じていて面白いと感じ続けていたい」
時事通信チャンネル(YOUTUBE) http://www.youtube.com/watch?v=JlA99wPKriY&feature=channel_page
玉木さんとも一回共演はあるんですけども、がっつり芝居をするというのはなかったんで、今回結構密接な関係と言うか、深い部分でのものがあるんで。 なるべくコミュニケーション、ぼく人見知りで得意ではないんですけど。一回共演しているのもあったし、なるべくコミュニケーションをとって。 まず玉木さんを知って、知る事によってその人がどう結城美智雄を作り上げていくのかな?というのを僕なりに考えて。 なるべく距離を縮めようと努力したつもりです。
—タイでのロケはいかがでしたか?
僕はもう、とにかく熱いのがいやで、タイロケに関しては、もうとにかくああしんどいって感じでした。
—タイの食事は?
(玉木宏はタイ料理が苦手で食べなかったというコメントを受けて)
僕は大丈夫です。 タイとか、やっぱりパクチーとか結構多いので。パクチーとかも初めて食べた時は、ううぇってなったんですけど。 嫌いなものがあるというのが、いやで。克服しようといつもするんですよ。 それで、パクチーも克服できて。 今考えたら押し付けてたんかもしれないんですけど。
「せっかくタイに来たんだから、タイのも食べたらいいじゃないですか?」みたいなことを言ってて。 玉木さんは結構、みんなでご飯食べている時もデリバリーとかで日本食とか、中華とかいっつも食べていたんで、タイのものを一回も食べてなかったんですよ。
「せっかくタイに来たんだから、食べたらいいじゃないですか?」 「俺は食べない」 「…はい、そっすか…」みたいな。
玉木:あれ以来食べてる??
え??
玉木:あのロケ以来
…食べてないですね。。。(←この時の画像)
—特定のイメージがつく事に関して
僕はけっこうひねくれているんで、例えばすごくインパクトのあるカッコいい役をやったら、じゃあとことん次ださい役をやって「なんなんだこいつは?」みたいな。 10人にどういう人って聞いたら、みんなバラバラな意見を言うみたいのは面白いなと思って。 意識して作品、役はふってやるようにしています。
その方が見ている人もあきないと思うし。僕もあきないし、色んな役をやっている方が。
—素顔は?
素は、ま、こういう感じです。(←この時の画像) 引きこもりですから、普段は。あの僕芝居は好きなんですけど、こうやって表にでるのは好きじゃないです(笑)
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